銀しゃり 山本一力

プロ作家養成塾を意識して銀しゃりを読んだ。
まず魅力的な主人公。27才独身の鮨職人で律儀な性格。困難に負けず、努力と才知で立ち向かう。
江戸時代の鮨職人が主人公という設定に独自性がある。
時代小説はきちんとした時代考証が大事。旗本、札差、長屋の住人など生き生きと描く。
登場人物の性格付けが明白。友人の魚売りと妹。主人公と懇意になる旗本の家臣。主人公が思いを寄せる子連れのおあきとその息子。それぞれの性格と思いをきちんと表現している。
登場人物をむやみに増やさない。
意外な展開の物語。
プロ作家養成塾のポイントを全てが揃っている。
最後までわくわくしながら、しかも安心して読める。

銀しゃり

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