東電の馬鹿げた電気料金値上げ

東電が電気料金の値上げを計画している。
経営の失敗を安易に消費者に転嫁出来るのは独占企業だからだ。
震災だからとか想定外の原発事故だから仕方がないと思うのは間違いだ。
まず、第一に普通の企業はそんなことを理由に値上げなどできない。
多くの企業が天災や想定外の事態で倒産する。
それでも代替企業があるから誰も救済しない。
では、電気事業には代替性がないから仕方がないのか。
そんなことはない。日本航空の時も倒産すれば、空の交通が大混乱すると言われたが、事前に必要な債権を保護するなど適切な処理をして、全世界で混乱なく運行を続けられた。
まるで東電が倒産すると、電気の供給が止まるように国民を騙して値上げしようとしている。
マスコミもこの点をちっとも指摘しない。
事前に十分に適切な措置をとれば、電気の供給は止まらない。
東電の倒産で困るのは株主と東電に対する債権者だけだ。これらのものはこれまでリターンを得ていたのだから、リスクも当然被る。
日本航空は株主や債権者に損失を与えたが、利用者に負担を転嫁することなく今株式の再上場を視野に入れつつある。
東電も倒産させて、送電と発電を分離し、発電事業は十分な競争状態を作り上げれば、値上げなどといったたわごとは出てこない。
ところが、マスコミのコメンテーターがしたり顔で我々消費者も電気を安易に使ったきた責任があるとか、電力会社が原子力発電に頼ったことについてまで、我々消費者に責任があるので仕方がないと言う。
まるでばかげている。
企業が利益優先で公害をまき散らしたからと言って、その企業の製品を宣伝にのせられて買った消費者にまで責任があるのだろうか。
消費者は商品の選択は出来てもその企業がどのように製品を作って、その製造過程にどんなリスクがあるかまで責任を持てない。
まして電気には選択の自由もない。
東電が原発は安全だと言うからそうかと信じてきただけだ。電気を安易に使ったと言うが、東電がオール電化などと言って宣伝をしてきたからだ。
宣伝を信じたから消費者も責任を感じて、東電の倒産を防ぐために値上げを認める必要があるのだろうか。
実態は株主と債権者救済のための値上げだ。
株主と債権者に責任を取らせ、発電事業を自由競争にすれば、値上げの必要はない。