新帝国主義論4

最後まで読み充分納得しました。
表題新帝国主義論の横にこの繁栄はいつまで続くかとある意味が分かりました。
第一章でいきなり言葉を失う経済学とあったので驚きましたが、内容は従来の経済理論を否定するものではありません。ただ、2000年以降のアメリカの状況を,また中国の台頭を含め世界の状況をどう分析するかです。
あとがきにもあるとおり、あくまでアナリストの書、分析の書であり理論の書ではありません。
地球帝国の基本的矛盾として、チープレーバー・ギフトによる供給力増加と購買力の相対的な弱さ、寄生性収奪サイド中国の農民や途上国、先進国の中の著しい格差拡大、利潤率上昇と低下する利子率との乖離が定着し金融と投資が猛威を振るうことが予想されることを上げている。
概ね説得力のある内容だが、結論は最初にもどりこの繁栄はいつまで続くのかと言うことになるが、それは所与の条件が失われるときであり、自己責任で充分見守る必要がある。