世界に格差をばら撒いたグローバリズムを正す 3

グローバリズムの光と影を描き、負の発生は経済のグローバル化が政治のグローバル化に先行してしまっていることにあるという。その通りだと思うが、政治はそういうもので問題が発生してから後追いで解決をはからざるを得ない。
グローバル化すればなにもかも上手くいくかのように主張することに問題がある。現時点でグローバル化は先進国強いものの利益にしかなっていない。
グローバル化の名の下に発展途上国は発展の機会を奪われている。先進国では非熟練労働者の将来が暗い。ホワイトカラーもアウトソーシングが重大な問題となっている。アメリカでは会計士の仕事さえインドにアウトソーシングされている。ましてテレホンサービスなどは簡単に国外にアウトソーシングされてしまう。
グローバル化には光と影があり、その負の部分をどう調整していくか。国際的に強い国が益々強くなり、国内では強いものだけが勝ち組となり、大多数のものが益々貧しくなる格差社会は社会の公平性から大きな問題になる。
著者は、グローバル化は金と力をもつ人々のためではなく、最貧国を含む全世界の人々のためにグローバル化を上手く機能させることは可能だと語り、グローバルな協調行動の必要性などを説く。

世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す

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